misacco diary

干物。

2018-01-01から1年間の記事一覧

歌を贈る

中学時代。 2年くらい住んでて、顔も見たこともない、道路をはさんだ向かいの住人。 こちらも一軒家、あちらも一軒家。 2階のわたしの部屋のちょうど真向かいの部屋が、あちらの家族の息子の部屋だった。 わたしより少し年上な気がする男の子。 窓をあけてる…

あすなろ会

―――もう君たちは忘れてしまっただろうか あの頃の風景を あの時の風の匂いを あの頃の光のざわめきを やがて 僕たちも忘れてしまうのだろうか あんなにも真剣に 怒ったり 迷ったり 泣いたり 傷ついたり 傷つけたりしても 時がたてば 笑って思い返して そして…

ぬるい雨

一月半ばに、寒くない雨が降ってる いつもの空き家の、480で止まったガスメーター 灰色の、湿気を含んだ空気 白々と漏れる病院の明かり その中に吸い込まれて わたしは仕事をする